傷つきやすい人のコミュニケーション
嫌な出来事や嫌な人に遭遇した時に、真に受けると傷ついてしまうので、真に受けなければいいのですがなかなか思うようにいかないことが多いです。嫌なことをされても気にしないなんて思えないし、どうしたらいいのだろう。
ここでは傷つきやすい人の人との接し方についてまとめたいと思います。
相手に100%合わせない、受け止めない
傷つきやすい人におすすめしたい人との接し方は「相手に100%合わせない、受け止めない」ということです。
相手に100%合わせるというのは、相手の言うことに親身になるということです。親身になってはいけないのかということではなく、100%全身全霊で相手の気持ちを受けとめ、理解し、共感するというのをしないということです。それは、言葉や態度に表すのではなく、気持ちの中で行うのです。傷つきやすい人は、繊細な人であり、人の気持ちを理解できる優しい人が多い傾向にあります。
ただでさえ人の気持ちを理解しすぎて相手の気持ちの重みをそのまま100%感じてしまうので、疲れてしまうことがあります。
気持ちのどこかで、自分という芯を失わずにいることが大切です。相手の話に耳を傾け理解するのは80%くらいにして、残りは自分をしっかり持つことが大切です。
そうすることで、相手の話を100%で聞いているのに、途中で相手から批判されるようなことを言われたら傷つくということがなくなるのです。そして自分をしっかり持っていることでどんなことを言われても受け止めるか受け流すかの余裕を持つことができます。
例えば、ここの料理店おいしいよね、という話になったときに、私が100%共感し、さらに話を盛り上げようと「そうだよね。ここの料理の〇〇は手が込んでいてすごくおいしかった」と言ったときに、「その料理はそんなでもなかった」と返されることがあったとします。そのときに、相手が美味しかったという言葉を100%共感し受け止めたことで返した返事が共感されなかった場合に傷ついてしまうことがあるのです。
しかし、100%合わせたり受け止めることをせず、客観的に受け止めることで、相手と適度な距離感ができ、相手がどんな言葉を言ったとしてもスムーズに受け止められたり受け流すことを選択できる余裕があるので会話がスムーズになります。先ほどの会話の場合、自分が美味しかった料理がそうでもなかったと言われたとしても相手にはたまたま合わなかったんだなと受け入れることができ、否定されたという感覚はなくなります。
100%受け入れないことで自分も100%の言葉を返す必要もないし、相手が共感的な返事でも否定的な返事でも一意見として受け入れることができるようになります。相手に共感しすぎるのは、自分を傷つけ、相手に怒りの感情を生むこともありますので、マインドフルネスでよく言われている「(私は)いまここに在る」という感覚を常に持つことで冷静さを保つことができます。
傷つきやすい人は相手を尊重しすぎるあまり相手の世界観に入り込んでしまうことがあるので、マインドフルネスを鍛えると良いと思います。
身近な人との会話の中でも鍛えることができます。だんだん人に振り回されなくなるし、もし、嫌なことを言われた場合にも冷静に自分の気持ちをさらっと相手に伝えられるようになれる日が来ると思います。
傷つきやすい自分を受け入れる
傷ついたときというのは、すごく嫌な気持ちになります。こんなことを言われる自分はだめだ。なぜ言い返さなかったんだ。相手はひどい人だ。いろんな感情がでてきます。
しかし、一度傷ついた自分を受け入れることで冷静になることができます。私は嫌な気持ちになった。こんなことを言われて辛い。返す言葉が思いつかなかった。焦っている自分、どんな結果であってもこれが今の自分にできる最大限の対応だったんだと受け止めると気持ちが落ち着いてきます。
もし、本当にひどいことを言われて傷ついた場合、最初は冷静になることは難しいと思いますが、傷つけるような発言をした相手の心情を考えると、そのような言葉を平気で言えるのは常に心に不平不満があったり、ネガティブな心が強いのかもしれない。と思えば、相手へ怒りの気持ちよりも相手は辛いんだな、かわいそうな人だと思えることができます。
まとめ
傷つきやすい人がマインドフルネスを活用した場合、人の気持ちを察知するのが得意なうえに冷静さを兼ね備えることができるので円滑なコミュニケーションをとることができるようになると思います。
傷つきやすい人ほど円滑なコミュニケーションの感覚が分かった瞬間、ものすごい視野が広がると思っています。