モバイルバッテリーの事故が年々増えています。今日もバッテリー火災事故が発生したニュースを見て人ごととは思えず、バッテリーの火災防止についてまとめました。
1. 電車内でモバイルバッテリーの火災事故が発生
6月4日、千葉県内を走行するつくばエクスプレスで女子高生が持っていたモバイルバッテリーが燃えるという事故が起こりました。
かばんから煙が出て、プラスチックの燃えた臭いがする。つくばエクスプレスは一時運転を見合わせ、約8,000人に影響が出ました。
女子高生は救急搬送されましたが軽傷ですみました。かばんの中はスマホとバッテリーをつないだ状態で発火したそうです。
軽いやけどと報じられていたのでホッとしました。いつも通り充電していただけなのに発火するのは怖いですね。
2. どんな時に火災が発生しているのか
モバイルバッテリーの事故は、2018年3月までの5年間で150件発生し、年々増加しています。増加の理由はスマホや充電器を使う人が増えているからともいえます。
ゲームや災害時に備え、幾つも持っていることが多いですね。
そして、どんな時に起こりやすいかと言えば、なんと事故の多くが通常使用で突然火災が発生しているのです。これは防ぎようがなくて困ります。
どうしたら良いのでしょうか。
3. 2019年2月1日からモバイルバッテリーが電気用品安全法(PSE法)の全面規制対象となる
モバイルバッテリーの事故増加により、経済産業省は2018年2月、モバイルバッテリーを電気用品安全法の規制対象に追加しました。圧力や衝撃をかけても発火しないことをメーカーが出荷前に検査するよう義務づけるというものです(1年の経過措置付き)。
そして、2019年2月より検査基準を満たしたことを示す「PSEマーク」の表示を義務づけ、表示されていない製品は販売できなくなりました。メーカーには、検査記録の3年間の保存を義務づけました。
よって、PSE表示をされていないモバイルバッテリーは店舗以外にもフリマアプリやオークションなどでの販売も禁止されています。
PSEとは、電気用品安全法に基づく安全規格で、国内で100Vコンセントに使用されるほぼ全ての電気製品が対象となっています。
この法律に違反した場合は、罰則対象が販売業者の場合は100万円以下の罰金、販売業者にいる個人だと1年以下の懲役と100万円以下の罰金のどちらか一方か両方となります。
モバイルバッテリーが出始めた時、急激に流通が拡大して、バッテリー容量が大きいのに安い商品もたくさんでてきました。一部だとは思いますがコストを優先しすぎて安全性が低いものもあったのかもしれません。
モバイルバッテリーにPSE表示を義務付けることについては安心しました。当たり前ですが、過去に表示義務がない時に買った同じ商品をネット確認したところ、PSE表示になっていました。そうですね。表示していなければ売ってはいけないので。
4. モバイルバッテリーの安全対策は?
それでは、今後どうやってモバイルバッテリーの火災を防げば良いでしょうか。
・衝撃を与えない
落下など、衝撃を与えることで、内部でショートして発熱、発火のおそれがあるので、衝撃を与えないことが大切です。
過去の事故で、衝撃を与えた後、発火する前に「シューー」という異音がしたという人もいます。
・カバンの中で押しつぶさない
学生の方は教科書など重いものを持ち歩きますので、バッテリーが押しつぶさないようにゆとりのある空間で持ち歩くのも大事だと思います。
ケーブル差込口に異物がついているとそこから焦げたりすることもありますので、カバンの中は綺麗にしておくと良いと思います。
・高温になったら要注意
以前、スマホがで始めの時、スマホ自体も結構熱を持つなあと思って心配していましたが、最近のスマホは前より熱を持たなくなりましたね。
モバイルバッテリーに使われる、リチウムイオン電池は高温になりやすいと言われています。私は2年前にPSE表示義務化されていない時に購入したバッテリーを今も問題なく使用していますが、もし、経年などで前より高温になったり、膨脹している場合はショートしている可能性があるので異変を感じたら使用するのはやめましょう。
・できればPSE表示の商品を使用する
2019年1月31日以前に購入したPSEマークがないバッテリーを使うことは禁止されていないので、今後使用することは問題ありません。
しかし、上記のような異変があったら使用をやめたほうがいいですね。わたしも今のところ問題ないですが、経年とともに心配なので徐々に変えていこうと思っています。
経済産業省からも、技術基準に適合していることを示す「PSEマーク」がないモバイルバッテリーについては、購入しないよう呼びかけています。
親の立場だった場合、お子さんにはできるだけPSEマークの商品を使わせたいですね。