学校生活や人間関係で悩んでいる方にぜひ読んでほしいと思った本
子ども教育に関して先生や大人の方、そして学校生活に悩んでいる方に
ぜひ読んでほしいと思った本がありました。
というのは、読んでいるうちに私が子どもの頃に感じた気持ちが投影されて
あの時に親か授業かわからないけれどその頃に早くから知っていれば
もう少し生き生きと自分らしく過ごせたかなと思えたからです。
「内向的人間の時代」スーダン・ケイン
という本です。
この本は内向的人間の時代と言っていますが
決して内向的人間が上とかそういうことを言っているものではなく、
この世に外向的人間、内向的人間の2つのタイプが存在し、
そこに優劣はなく、それぞれの長所や特徴などがまとめられており
お互いを尊重しあうということが書かれています。
世の中は外向的人間に価値があるような世界と思われる傾向が強く、
わたしも社交的な外向型タイプの方にいつも憧れていました。
集団行動ですと、意見を通せる人の考え方に全体が流れてしまう傾向にあり
それだけであればいいのですが、
内向的人間が劣等感を持ってしまう状況が多かったりします。
私は内向的人間に当てはまるので楽しかった思い出もありますが
自己嫌悪的な切ない思い出も多くあります。
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この本を読んでいなくても、内向型のタイプの人でも
無理せず自分は自分だという気持ちで過ごせている人もいます。
もともと知っていたか、自立しているか、親に自己の確立を教えてくれたかは色々あるかと思いますが。
それであればこの本は必要ないかもしれません。
もし、自分が集団生活の中でどこか必要以上の無理をしていたり
自分らしくいられない状況であれば、この本を読んでほしいと思います。
人に迷惑をかけないことは当たり前として、
特に内向型タイプのお子さんには、ぜひ、
「あなたはあなたのままでいいよ」という言葉を掛けて頂けたらと思います。
私は子どもの頃から、集団行動が苦手で
自分はもっと社交的でないといけないとか、
とにかく内向的な自分が嫌いでした。
そして悩みばかりで気持ちがどんよりしていました。
自分性格が嫌いと思っていて、ありのままを認めていなかったんですね。
そして内向型であることによって
否定されたり嫌なことを言われた経験が多かったことにより
自分の解釈で理解し自己嫌悪に陥っていました。
性格は変わらなくてもありのままの自分を認めた上で
人と接することを知っていればもっと視野が違っていたと思います。
内向型は新しいものや過度の刺激に反応しやすく敏感で不安になりやすいのです。
人前で話すのを恐れる傾向にある。
つまり、内向型は「高反応」、外向型は「低反応」であるとこの本にはまとめられています。
外向型は動きや刺激や共同作業を好む。
それに対して内向型は講義を聴いたり、休息時間を設けたり、独立して作業したりすることを好みます。
さらに高反応であることについて非常に細かい分析がまとめられています。
性格は生まれつきなのか、環境が原因なのか。。。
これらのことが感覚的ではなく論理的に詳しく記載されていてとてもわかりやすいです。
また、この本では学校生活などの集団生活でのいろんなシチュエーションを例に挙げており、
外向型と内向型が共存できることについて詳しく説明されています。
学校の目的は、子供達を社会での生活をする準備を整えることであるのに、現実的には、学校生活で生き残るにはどうすればいいかが重要問題になってしまいがちです。
これはとても共感しました。
内向型は慣れることに時間がかかり、細かい部分まで気を配り、落ち着いた環境で単独作業を好みます。
学校生活の中で集団行動がうまくいかないことから自己嫌悪に陥ることのないよう
外向型の社交性、内向型の慎重さお互いを理解しあい、歩み寄れることができればこれらの問題は解決できるんだと思います。
グループ作業は内向型にとっても問題なく、むしろ有益となる場合がある。
ただし、参加者全員にその子の役割を知らせるように配慮しましょう。
世の中は人と関わるのが常で、集団の中で人前で発言したり行動する機会はたくさんありますので
特に内向型の人間は勇気を出さなければいけない場面はどうしてもあります。
ですが、集団行動を得意としている人と苦手な人がいて、
それはタイプの問題で優劣ではないということです。お互いのタイプを尊重し、理解し合うことが必要だと書かれています。
それぞれの個性を生かした人生があるということです。
人前でうまく発言できない人、その人はダメな人とか思ってはいけません。
そういうタイプの人間であって自分らしさを生かせる場というのは必ずあります。
これらのことをこの本は教えてくれました。
読んでてホッとできたことがとても嬉しかったです。
世の中の一人でも多くの人がこのような認識を持っていて共感くれたらとてもうれしいです。
この本に感謝します。ということで紹介させていただきました。